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排ガス中から放射性物質が検出されない理由

放射能汚染物の焼却により放射性物質が排ガス中に放出される理由については、新潟県の質問と環境省の回答、そしてその環境省の回答についてのTさん(エンジニア)の見解をご覧になれば、容易に理解できると思います。

新潟県が環境省に質問を出したのがH24年4月6日、環境省の回答は5月10日でした。
その回答に対して、再び新潟県が環境省に再質問をしましたが(5/21)、その質問項目の(7)と(8)は、Tさんが提供した情報を基に作ったと思われます。

その再質問に対しての環境省の回答が6月15日に出ましたが、その回答内容について、Tさんに見解を頂きました。

新潟県と環境省のやり取り ⇒ http://www.pref.niigata.lg.jp/haikibutsu/1339966852943.html

<新潟県からの質問>
(7)環境省の資料では、「排ガスは冷やされて、気体状あるいは液状のセシウムは、主に塩化セシウムとして固体状になり、ばいじんに凝集したり吸着する。」とあり、全てのセシウムが塩化物となることを想定していると考えられる。
市町村の廃棄物処理施設で焼却した場合、セシウムは何%が塩化セシウムになるのか、また、ガス化するセシウムはないのか、科学的検証を示されたい。

<環境省の回答>
(a)「セシウムは原子番号55のアルカリ金属であり、沸点は約650℃、融点は約30℃です。排ガス中の放射性セシウムは、バグフィルター手前で約200℃以下にまで冷却されると、主に塩化セシウム(沸点は約1300℃、融点は約650℃)の形態でばいじんに吸着していると考えられます。」
(b)「実際、京都大学の高岡教授の安定セシウム(放射性セシウムと物理化学的な挙動は同様と考えて良いです。)に関する調査結果では、バグフィルター前で固体状が99.9%、ガス態が0.1%であったことが報告されています。」
また、わずかに気化したセシウムが存在したとしても、排ガスの測定において、ドレン部で捕集されることになりますが、実際の排ガス測定においても、通常ドレン部では不検出であり、ガス態のセシウムは安全確保上必要な検出レベルでは存在していないことが確認されています。

<Tさんの見解>
(a) 「セシウムは原子番号55のアルカリ金属であり、沸点は約650℃、融点は約30℃です。排ガス中の放射性セシウムは、バグフィルター手前で約200℃以下にまで冷却されると、主に塩化セシウム(沸点は約1300℃、融点は約650℃)の形態でばいじんに吸着していると考えられます。」
<見解>「排ガス中の放射性セシウムは、主に塩化セシウムの形態でばいじんに吸着」という一形態だけが考えられるというのは不自然で、合理的ではありません。
セシウムの物性、空気の成分、炉内の現象などを考慮した想定されるセシウムの形態については「メモ1」( http://peacechildren.web.fc2.com/dl/1018memo1.pdf )を見てください。
(b) 「実際、京都大学の高岡教授の安定セシウム(放射性セシウムと物理化学的な挙動は同様と考えて良いです。)に関する調査結果では、バグフィルター前で固体状が99.9%、ガス態が0.1%であったことが報告されています。」
<見解>この調査結果は災害廃棄物安全評価検討会(第3回)資料6-3「一般廃棄物焼却施設の排ガス処理装置におけるCs、Srの除去挙動」を指していると思います。
この資料では、バグフィルター前でセシウムは非水溶性の粒子態が1.5μg/m3N、水溶性の粒子態が9.1μg/m3N、ガス態が0.014μg/m3N、総濃度は11μg/m3Nと報告されています。
(ガス態0.014μg/m3N÷総濃度11μg/m3N)×100=0.127%→0.1%と評価したのだと思います。
ガス態のセシウムは5%H2O2(5%過酸化水素水、実質水です)の捕集びん(ドレイン部)で捕捉されたものですが、上述の「メモ1」で述べているように捕集びん内に吸引された排ガスの気泡内の多くのガス態のセシウムは捕捉されないと考えられます。
捕集びん内に吸引された排ガスの気泡の表面近傍のガス態のセシウムだけが捕捉されたもので、バグフィルターの前で極めて濃度が高いため検出されたものと考えられます。
セシウム濃度が極めて高いバグフィルター前でガス態のセシウムが検出されたからといって、「わずかに気化したセシウムが存在したとしても、排ガスの測定において、ドレン部で捕集されることになります」と断定するのは論理の飛躍です。


<新潟県からの質問>
(8)震災がれきを焼却している施設では、国の指導に従って通常の測定方法(JISZ8808「排ガス中のダスト濃度の測定方法」)により検体を採取、測定し、排ガス中の放射性セシウム濃度としているが、ガス化している放射性セシウムがある場合は正確な測定でない可能性があるが、これに対する科学的検証を示されたい。

<環境省の回答>
測定方法は、JIS Z 8808「排ガスのダスト濃度の測定方法」に準拠した試料採取を行い、ダストはろ紙部、ガス態はドレン部で捕集し測定する構造となっています(下図参照)。(a)「ろ紙部を通り抜けたガス態についてもドレン部で捕集されるため、測定漏れはないと考えられます。」
<※ここに図が入っていますので、図は「環境省の回答8頁」でご確認ください>
(b)「さらに、福島県内の焼却施設において、ドレン部の後に活性炭吸着を行った、より精密な測定結果もありますが、ドレン部とともに活性炭部でも検出されていません。」
※ 第11回災害廃棄物安全評価検討会」資料9
http://www.env.go.jp/jishin/attach/haikihyouka_kentokai/11-mat_5.pdf

<Tさんの見解>
(a) 「ろ紙部を通り抜けたガス態についてもドレン部で捕集されるため、測定漏れはないと考えられます。」
<見解>前項の私の見解を見てください。
(b) 「さらに、福島県内の焼却施設において、ドレン部の後に活性炭吸着を行った、より精密な測定結果もありますが、ドレン部とともに活性炭部でも検出されていません。」
<見解>活性炭部でガス態のセシウムを捕捉できるデータはない(と思います)。
ガス態のセシウムがどれくらい小さい粒子なのかを示すデータはありませんが、800℃の焼却炉で気体(セシウム分子1つ1つがランダムに飛び回っている状態)となったセシウムが冷却装置でそのまま200℃に冷却された場合(最も小さくなる場合)を想定すると、空気(窒素、酸素)の分子と同程度の大きさということになります。
空気(窒素、酸素)分子は活性炭部を通り抜けて行くのですから、ガス態のセシウムが活性炭部を通り抜けて行き、捕捉できないことは十分考えられることです。


<証拠映像>
※「JIS Z 8808」では、放射性物質が捕捉できない。
http://www.youtube.com/watch?v=up-tKf9MlPw&feature=youtu.be


全国の焼却炉の排ガス中の放射能濃度測定結果がほとんど「ND」になっているのは、「JIS Z 8808」という、煤塵しか捕捉できない装置で計測しているからです。

ガス状になった放射性物質を測定するには、なにもわざわざ放射能物質を捕捉せずとも、空間線量計を用いて測定すれば済むことです。実際に原子力発電所内では長年行われてきました。

しかし、煙突内の排ガスを測定するには、排ガスが200℃ほどの高温であるため、市販の測定器をそのまま使用することはできません。
それを可能にしたのが以下の装置です。
http://savechildosaka.web.fc2.com/i/20130711sokutei2.pdf

この「排ガス検査用放射性物質検出装置2号機」は線量計を断熱材で覆っているので、200℃でも測定可能です。
ただし、冷却装置を備えているわけではないので、連続して排ガスを吸引できる時間は10分間に限定されます。
また、線量計の積分時定数が30秒(2号機の場合)なので、排ガスの線量を正しく表示するのにその10倍(5分)を要します。
したがって、排ガスの線量を正しく測定できるのは、残りの5分間に限定されます(十分な時間です)。
実際の測定に当たっては、(排ガス吸引10分間+冷却のため環境中の空気[排ガスを含まない]吸引30分間)×3回で実施します。

この方法で測定できれば、全国の焼却施設で行われている「JIS Z 8808」を使った測定がインチキであることが証明できます。


以下は、岩手県宮古市での高濃度汚染牧草等の焼却を中止させるための要望書(案)です。
http://savechildosaka.web.fc2.com/i/20130711youbousyo.pdf


バグフィルターがあれば、放射能で汚染された廃棄物を焼却しても環境中に放射性物質が漏れないと信じることは、根拠のない妄想でしかないこと、多くの国民に知ってもらいたいです。

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